ハイローは勝つときの取引金額を大きく、負けるときの取引金額を小さくすることができれば、同じ勝率でも利益金額は大きく変わってきます。
それを実現するための戦略が裁量取引額戦略です。
今回は、この裁量取引額戦略と勝率の関係について解説していきます。
理想的な方法だが有効に実践するのは難しい
裁量取引額戦略はハイローをやるうえでもっとも理想的な方法といえます。
勝率が高くできる状況では大きな金額を投入し、勝率を高くできない状況では小さな金額しか取引に投入しないようにすれば、勝つときに大きな金額のペイアウトを受け取ることができ、負けるときには小さな金額しか失わないという状況が作り出せるからです。
問題なのは、勝率が高い状況なのか低い状況なのかというのを見分けることができるかという点です。
この見分けを正確にできるようになれば裁量取引額戦略は有効に機能しますが、できなければ逆効果になる可能性すらあります。
つまり、なんとなく勝てそうといった勘でこの戦略を取るのはあまりオススメできない、ということです。
有効に実践するために必要なこと
この戦略を実践していくために必要なのはデータ収集です。
そして、自分にいくつかのエントリールールがあるとして、そのエントリールール毎に勝率を割り出していきます。
そうすると、どのエントリールールが有効なのかが見えてくるはずです。逆に、損が出ているエントリールールも見えてくることもあるかもしれません。
こういった情報を利用すれば、エントリールールをどんどん改善させていくことができます。
また、エントリールールだけではなく、相場の状況もミックスしてデータ収集をしたほうがより効果的です。
たとえば、単純にエントリールールとして「逆張り」をする場合に、トレンド発生時の逆張りとレンジのときの逆張りでは勝率が全然違ってくるのは間違いないでしょう。
このように相場の状況も加味してデータを集めていくことで、より自分の取引の特性といったものが見えてきます。
なお、データ収集をする際には、ある程度のサンプル数を集めないと意味がないという点にも注意してください。
10個のデータで勝率100%達成したからといって、それが完璧なエントリー手法になるとはいえません。せめて100個くらいは集めたほうが良いでしょう。
エントリールール見直しにより勝率向上につながる
このことを繰り返していくと、結果的にエントリールールがブラッシュアップされていき勝率向上にもつながっていきます。
また、なんとなくエントリーするということが少なくなり、自分がどのルールに従ってエントリーしたのかということも明確になっていくので、トレードスキルを上げるうえでも役に立ちます。
ちなみに、データ収集にあたってデモ取引を利用するのもアリです。
ただし、デモの場合にも実際にお金を使って取引をしている気持ちで取引するように心がけてください。
同じ精神状態で取引をしないと、エントリータイミングがズレてしまい有効なデータにならない可能性があるからです。
個人的な意見としては、できればデモではなくリアルで最少額(1,000円)の取引をして、データを集めていくのが良いと思います。
裁量取引額戦略を自動的に実践するのがマーチン戦略
さて、裁量取引額戦略について解説してきましたが、実戦にはハードルが高いと感じた人も多いかもしれません。
しかし、理論的には最適な資金管理なので、ぜひ裁量取引額戦略を目指してがんばってほしいと思います。
ちなみに、勝つときの取引金額を大きく、負けるときの取引金額を小さくなるように強制的に持っていくのがマーチン戦略です。
これについては別の記事で取り上げているので、ぜひチェックしていただければと思います。